実践編8-3 鍼の再現性の低さとそれを高めるにはどうすればよいか。

とね流はり概論も3回目を迎えました。

前回、刺鍼の一連の流れをご紹介しました。
一通り刺鍼が終わるころには
筋の緊張もやわらぎ、
症状がだいぶ改善されている、はずです。

「されています!」
と断言できないのは鍼の再現性の低さ、ですかね。
そこは自分のスキルレベルの低さなんで
どうしようもないのですが、
鍼やマッサージの施術に関しては、
どんな名人が施術しても常に同じ効果は出せないと思うんです。

これはただ、
自分がその境地に達していないだけ
なのかもしれませんが
鍼をして、その場ですぐよくなることもあれば
翌日よくなることもある。

一度症状が悪化してから
ぐんとよくなるようなこともあるし
2~3日してからよくなる、
なんてこともあります。
または全然変わらないとか、ね。

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鍼の再現性は高められるのか?

 

再現性を高めて、繰り返し検証されていけば
鍼師の地位ももっと上がると思うんですが。

その為には
いつも同じ条件で刺鍼できるスキルが必要、と。
精進あるのみ、ですね。

 

これが例えば、魚群探知機のような
鍼の治療点を探るツールがあって、
これも例えば、インパクトドライバーのような
一定の強さで一定の深さ、角度を打ち出す
機械があって正確に悪いところを狙えるような
そんな道具があれば鍼の再現性が高まりますね。

頼むよ、ドラえもん。
てゆうかそんな機械があったら我々廃業じゃ。

 

と、言うわけで、今現在鍼の再現性を高める
画期的な方法は存在しないと言えると思います。

ですから、
「一発で治る!」とか
「ゴッドハンド」とか言っちゃってる先生方って
スゴイと思います。

治療家歴20年。
まだまだひよこだな。

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電気鍼について

 

僕がする鍼のパターン②が電気鍼です。
とても気持ちいいので好きだ、
という話をしましたが、
ホントに気持ちいいんですよ?

自分は正直、鍼の「響き」は苦手です。
だって痛いもん!

アレが気持ちいいとか、
響きがなければ鍼じゃない、
とか言う人もいますが自分には信じられないです。

ので、響きが得られなくても
同じように効き目があり、
かつ、気持ちよい電気鍼を声を大にして勧めたいです。

 

まず、電気(パルス)とは、どういうものなのか。
そこから説明していきましょう。

 

鍼の手技に雀啄というものがあります。
読んで字の如く、
雀が餌を啄むように繰り返しつつきます。

鍼を刺入していって硬さとか、
手応えのあるところで細かく、
または大きくつつきます。
そうすることで神経の興奮を鎮静化し、大きな鎮痛効果を得ます。
鍼麻酔ですね。

 

それを電気の力で細かい振動を起こし
およそ人の力では不可能な速さと強さで刺激するのです。

効きそうな気がしますでしょ?

 

しかもこの電気鍼、自分の場合20分通電するので
最大20分、手が空くのです。
20分手が空けば他の患者さんをみたり、
休憩したりトイレに行ったり。月末だったら事務仕事もできる。

魅力的でしょ?

 

この電気鍼と、前述の刺鍼法、
のどちらかを選んでもらいます。

 

どちらもよく効きますし、
どっちかでなければならない、
という症状は今のところありません。
患者さんの好みで選んでもらっています。

低周波などの電気治療が好きならばパルスを、
響きが好きな人には響かせる鍼を、ってとこですかね。

ただ、手軽に鍼を受けてもらいたい、
と思っていますので
患者さんの方からご要望があった場合にしか
電気鍼はしませんけどね。

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