鍼・実践編 症例毎に考察

自分は、まだあまり症例の数をこなしてませんが、
自分が受けたものも含めて、有用そうなのを紹介していきます。

 

・急性腰痛

急性腰痛で、おおまかな手技はいくらか紹介いたしましたが
それでも治らないときは自分の切り札・運動鍼を使います!

具体的には、用いるツボとしては天柱です。

天柱に鍼を刺し、思い切り響かせます。
その状態で動いてもらうわけです。それが運動鍼。

起き上がるときに首を全く動かせないぐらい
重く響かせるのがミソです。
そしてそのまま痛い動作をしてもらいます。

最初はウ~、キツ~!とか言いますが
動作中に徐々に筋が伸ばされていくイメージで動いてもらいます。
そうすることで歩くこともままならなかった患者さんが
なんとか、歩いて帰れるぐらいにはなります。

この効果は大きいですよ!?

自分なんて「歩けない人を歩けるようにした」
とかいう訳の分からない噂まで流れてしまって・・・

さすがにクララを立たせることはできないと思います。

 

その他に、自分はあまりに痛いので使いませんが、
父が腰腿点を使った運動鍼をよくしていました。

腰腿点は手の甲にある奇穴で、そこに圧痛がある場合、
響かせます。
これがまた痛い!

でも腰が酷く悪い人は「やってくれ」と言いますよね~。
自分はまだそこまで酷いギックリにはなったことがないので
甘いことを言っているんですかね。

で、例によってその状態で動いてもらいます。
天柱か腰腿点どちらかで大概結果は出ますね。

 

・坐骨神経痛、三叉神経痛、肋間神経痛などの各種神経痛

神経痛の治療には鍼が最適解だと思うのですが、
自分のところにくる患者さん、なぜか鍼を嫌うんですよね~。
そこまで強くは勧めないのでその気にならないのかな?

 

ハイ。まずは坐骨神経。
これは以前取り上げましたように、尻のド真ん中に鍼を打ち込みます。
できるだけ、院で一番長い得物を用意してください。
自分は2寸で勝負します。

で、ここで重要なのが前回解説いたしました押手です。
ぶ厚い尻の肉をかきわけ、深部の梨状筋を狙い当てていくのですが
長い鍼は曲がるわ、油断すると硬結は逃がすわ、難しいです。

練習してください。

 

次に三叉神経痛ですね。

これは自分がよくなるんですが、これがまた痛い!
自分の場合軽い帯状疱疹みたいなものなのでバルトレックスなどの
抗ウイルス剤を服用すると治るのですが、
医者に行く暇がないです。

行けても「三叉神経痛が出てて痛いから薬をくれ」
と言って快く処方してくれる医者は中々いません。
しかも、高いんです。あの薬。

となると、鍼で鎮痛させる重要さが高まるわけです。

ツボとしては、ハイまた出ました、翳風。
それに下関や耳珠の前あたり(名前を忘れたわけではない)
に刺鍼していきます。

神経痛が出てると、皮膚が過敏になりますので痛いですが
我慢して受けてもらいます。

すると、かなりの割合で改善していきます。
一度でダメな場合も、二度、三度と重ねることで
効果が表れてきますよ。