遠方の身内が亡くなったらどうするか?モミ夫のケース。

平成最期の年に、モミ夫の母は亡くなりました。

元々認知症が酷く、昨年10月に
体調を崩して入院、脳梗塞を発症して
直接の死因は誤嚥性肺炎でした。

些か不謹慎とは思いましたが
自分の体験が誰かの役に立てば、と
備忘録的に残しておくことにしました。

まずはモミ夫の状況をば。

モミ夫は一人っ子。
老い先短い両親と共に過ごすよりは、と
年老いた両親を置いて千葉から
子供の待つ宮崎に移住したのが約5年前。

両親ともに地方の出身なので親戚もほぼ無く、
頼れるのは父に懇意にしてくれていた患者さんたちだけ。

それからまもなくして
両親共に認知が進んでいきました。

 

まず母が施設に入ることになりました。

その後父がアルツハイマーだと診断され、
徐々に即時記憶の障害が進んでいきました。

年々衰えていく母はやがて寝たきりになり、
特養へ。

介護の必要性の高さからか、
中々入れないはずの特養にすんなり入れました。

 

父も身体は元気すぎるほど元気なのですが、
今言ったこともわからなくなる程病気が進み、
一人で生活させておくのは危険だ、
という事になり昨年9月に有料老人ホームへ。

その有料、めっちゃ高いんですよ!?
1ヶ月の入居料でもモミ夫の給料を
全額出しても払えないぐらい。

ですが入居時に頭金を500万円出すと
月々の支払いは20万円ほどになります。

5年以上入居する予定なら
頭金を払ったほうが年々お得になっていきます。

5年未満で退去するとしても
償却できなかった頭金は還ってくるそう。

でも月20万を10年も20年も払い続けたら
確実に破産なので、
介護度が上がったときに他所へ移らないとね。

 

あ、オヤジの話じゃなかったね。

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手続きを始めたのは昨年12月

母が危ない、と言われだしたのは12月の初め頃。

食事を受け付けなくなり
点滴も段々入れられなくなっていくそう。

 

そこで医師より
「積極的な延命をしますか」
と判断を仰がれます。

 

積極的な延命とは?
具体的には胃ろうをしたりすること。

点滴ですら医学的な意味では
延命にあたるのでそれを続けていくか、否か。

 

自分の返事一つで
一人の人間の生死が決まるんです。
ヘビーでしょ?

かねてから
「寝たきりになったら延命はしないでね」
とも言われていたし、
プライドの高い人間でしたからこんな惨めな?
状態は耐えられないはずなので
答えは迷わず「ノー」なんですが
言葉にできませんでした。「少し考えさせて下さい」

その次にかかってきた電話で
延命は断りました。

近いうちに母が死ぬことが決まったんです。

それから葬儀とお墓の事を決めに千葉へ向かったのです。

そして葬儀屋へ

まずは船橋にある、
「儀式殿」という葬儀屋に向かいました。

なんでも事前に会員になっておけば
その日が来た時に身内がいなくても
遺体を引き取りに行ってくれ、
葬儀の日まで保管しておいてくれるとのこと。

会員になれば、ってのは
前金を払っておけば、ということ。

そこに頼んでおくと遺体の引き取り、
保管から火葬場までの行程を
段取りよくやってくれます、ということ。

 

父も施設にいるし、
参列者もほとんどいないだろうということで
家族葬よりも質素な直葬というのを選びました。

ただ、これだとお経を読んでくれる
坊さんも来ないし、
霊柩車もセレナだったし(笑)、
ちょっとあんまりかな、という気はしました。

ただ、その辺はオプションで変えられるので
気になる方は変えたらいいと思います。

僕は無宗教なんで「いかにも」な
お経やらはありがたいと思わないんで
要らないかな、と思いました。

今度はお墓だ!

遺体が焼きあがったら
お墓に入れないといけません。

それも事前に頼んでおくんですが、
お墓はたてないことにしました。

流行りの?納骨堂を利用することに。

 

納骨堂ってのは集団埋葬みたいなもんで、
草むしりはもちろん墓の掃除もしなくていいし
月命日にはお経も読んでくれるので
滅多に行けない自分みたいなモンには
大変ありがたいサービス。

 

通常、お墓を建てて、ってすると
墓石代はもちろん「檀家料」ってのが
かかってきます。

ウチが頼んだ納骨堂の場合
両方ともかからないのでものすごくおトク。

初期費用と納骨堂に掲げる
名札代だけ、かかります。

 

ただ、この場合戒名がもらえませんが、
無宗教の自分には戒名の有難さみたいなのも
全くわからないので要りません。

ですが、納骨堂でもお墓は建てられるし、
オプションで戒名も付けてもらえます。確か。

 

そこで一つ言われたのが
もしお墓を建てたとしても
一家全員が納骨堂に入るとならば
トントンぐらいの金額でお墓も立ちますよ、
って話なんですが前述の理由から
墓をたてるメリットは無いんですね。

そこに自分が入るかもわからないし。

なのでお断りしました。

 

で、もう一つ納骨堂を利用するメリット。

通常、お骨になった遺体は初七日?
までは家で保管するんでしょ?

ですがモミ夫みたいに遠方で、
遺骨を置いとく家もない人は、
事前に申し込んでおくことで
火葬して終わったその足で
納骨堂にお骨を入れに行くことができるんです。
あら便利。

 

なので、火葬が済んで火葬許可証?
みたいなのを受け取り納骨堂へ向かいます。

ちなみに当日の葬儀屋さんの仕事は
ここまでで、こっから先は自分らの足で行くことになります。

納骨堂では簡単な手続きののち
(事前に知人が済ませてくれていたお陰
とは思いますが)お堂へ。

モミの母は釈迦寺というお寺の
納骨堂で眠ることになりまして、
立派なお釈迦様の足元で儀式を行いました。

儀式も簡単なもので焼香をして、
お祈りをして、
坊さんがお堂にお骨を入れて、終わり。

簡単だな〜。

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その後の手続き

その後の役所関係の手続きとか、
全部葬儀屋さんがやってくれるそう。

知人のツテでやってもらっているから
かもしれないんですが、
そんな手続きの一切を任せられるって
ホント有難いです。

ちなみにモミ夫の場合、
前日に死亡保険金の関係で
保険屋さんと会ってるんですが、
その保険の外交員が段取り悪いと
そっちの方がめんどくさくなります。

 

モミ夫の場合、会うまでに必要な物を
メールで伝える、と言われていたんですが
直前になってもメールが来ず、
それまで何度も電話しているんですが
それにも出ず、やっとかかってきた電話では
「メールで送るより
 会って話すほうが早いと思って」だと。

そのせいでみんな無駄足踏んでるんですけど。

 

結局、後日印鑑証明やら住民票やらを取りに
役所へ行かなければならなくなった。

自分の場合、母が掛けてくれていた
保険もあって、それの名義変更も必要だ
とのことで、ただそれも
保険屋さんがしっかりしてれば
母の生前に簡単に済ませられたそう。

マジ頭くるんですけど。

ぼくが何でこんなに知っているか
と言いますと、
お世話になっている知人の方が
大手保険会社の本社の方だからで、
その方が色々教えてくださったからで、
本当助かりました。

因みにダメな保険屋さんも
大手上場保険会社の支店の方なんですが、
素人目に見てもたどたどしいというか、
大丈夫なの?って思っちゃうような人なんです。

 

なので、こちらから用があって電話するときは
いつも本社コールセンターに
電話するようにしています。

その方が話がよく伝わるし、
なにより電話対応が素晴らしい方ばかり。
用がなくてもかけたくなっちゃいます。

でも、結局本社から支店の担当の方に
指示が行って、その人から電話がかかってきちゃうんですけどね。ぐふっ。

誰か担当変わってくれませんかー?

まとめ。

たとえ遠方にいても知識があって、
前もって準備してあればなんとかなります。

ですが何もしてなかったら、と思うと
・・・ゾッとします。

あとは・・・
人間いくら偉そうな事を言っていても
最後は必ず誰かの世話になるんだから、
人の縁は大事にしておきましょー。

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