先日、自宅に熊本から
太陽光発電の営業の方が来ました。
その方によると
初期費用は言わなかったんですが発電による
売電の利益で三台分のカーポートを
おまけにつけてさらに月々3000円の電気代の値引きが行われる、と。
自分の中では太陽光は何年か前に売電契約が
打ち切りになって今は受け付けてないか、
やっても儲かりはしませんよ、という認識です。
果たしてその営業の方の話を鵜呑みにして得できるのか?
検証してみたいと思います。
まずは売電の現状を知る
14年9月20日の朝刊で
「九州電力が電力の買取りを
中断するかもしれない」
と全国新聞で一斉に報道されました。
これをきっかけに、九州電力以外でも
相次いで保留もしくは中止するという発表がされました。
その「中断」というのは新規の買取契約のことで
すでに売電を行なっている契約については従来通りなされると。
電気というのは少なすぎても多すぎても
ダメらしくて、たくさんの電気を買取り
流通させるにはインフラ整備をしなければ
ならないらしくて。そのための中断だそうです。
ちなみにその中断の対象は10kW以上、
つまり大型の発電設備であって、
それ以下の家庭用の売電は通常通り行われています。
では何を以って利益が少なくなったと言うのか
売電開始当初3年間は太陽エネルギーを
集中的に拡大する目的で利潤が今よりさらに上積みされていました。
太陽光発電については、この利潤配慮期間が
予定通り3年間で終了することになります。
◎気になる売電価格の推移
固定買取期間内の価格を表にしました。
年度 | 10kW未満 | 10kW以上 |
24年 | 42円 | 40円 |
25年 | 38円 | 36円 |
26年 | 37円 | 32円 |
27年 | 33円/35円 | 29円→27円 |
28年 | 31円/33円 | 24円 |
29年 | 28円/30円 | 21円 |
30年 | 26円/28円 | 18円 |
31年 | 24円/26円 | 未定 |
◎調達期間(上記価格のまま何年買い取るか)
10年(10kW未満)、20年(10kW以上)
◎運転開始期限(申し込んでからの準備期間)
1年間(10kW未満)、3年間(10kW以上)
出力制御対応機器の設置義務がある地域は
売電単価が2円高くなっています。(/の右側)
義務あり:
北海道電力、東北電力、北陸電力、中国電力
四国電力、九州電力、沖縄電力管内
義務なし:
中部電力、東京電力、関西電力管内
2018年度の導入費用を計算
ソーラーフロンティアのサイトで
シミュレーションしてみたよ!
・宮崎県延岡市の場合
年間予想発電量:5,427kWh
あなたの場合、太陽光発電導入前の電気代は年間で約180,000円です。
太陽光発電システムを導入すると日中は発電した電気を使うので
導入後の電気代は年間推定約111,700円まで下がることが期待できます。
つまり1年間で推定約68,300円分の節約になります。さらに、使わず余った電気は売ることができます。
余剰電気が年間で約2580kWhとすると、1kWhあたり28円で売電した場合
売電収入は1年間で推定72,200円になります。つまり、節約できた電気代68,300円と
余った電気を売って得た金額72,200円を合計すると
1年間で約140,500円おトクになります!
ランニングコストがメンテナンス費用等の
積立として年間2万円と想定として
200,000円。
よって
1,405,000-200,000=1,205,000
約120万円が導入資金として計算できるわけですね。
1kWhあたりの導入費用が補助込みで38万円。
380,000×5kWh=1,900,000円
そして3台分のカーポートの価格が
平均800,000円。
計2,700,000円。
・・・えっ?
まとめ。
売電価格は目に見えて下がり、
国からの支援もなくなり
新規にとって状況は厳しくなっているように見えます。
しかし設備費用も同じように、
場合によってはそれ以上に下がっているので
利回りはそれほど変わっていないそう。
実際5年前と同じ規模の設備が
半額以下で設置できるようになりました。
導入の価値はまだあると考えられます。
ただ、全てがシミュレーション通りにいくとも
限らず、悪天候、機器の故障、売電価格の
さらなる下落、天災人災何でも起こり得る、
ということを忘れてはいけませんね。
あと、導入費用+カーポートは嘘っぽい。