実践編6-2 なぜ、足の長さが違って見えるのか

足の長さは同じなのに
左右の足の長さが違って見える、
これを改善していきます。

こうなる経緯は様々だと思いますが、
多くの場合生活習慣による
骨盤の傾きにより起こる、と言えます。

 

例えば、座るときに必ず同じ向きで足を組む。
おねえさん座りをする。同じ向きで。
荷物を必ず同じ手で持つ。
立ってるときに必ず片側に重心をかける。

 

一つ一つは些細なことですが、この些細な外力が
生活の大多数の時間にかかってくるとしたら?
それが何年、何十年と積み重なったら?

微妙なバランスで支えられている人間の体など簡単に狂っていきます。

 

そして厄介なことに狂ってる本人の感覚まで
狂わされていくのでそれに気づかず、
直そうともせず悪くなるまでほっとかれるのです。

 

こうして骨盤=土台が傾くことで、
そこに生えてる?背骨も傾いていきます。
側弯症ですね。

 

土台が傾くから上体が傾かないように
反対側に傾かせてバランスを取る。

うーん、考えただけでも厄介極まりないですね。

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 骨盤のずれを直すには??

でも、これって骨盤の傾きが変わってるだけで
骨盤を構成するものの形が変わったり
それこそ外れたりしている訳ではないですよね。

上記のような生活習慣により
股関節を構成する筋の左右の長さが変わってきます。

 

以前、筋は疲労すると縮まって硬くなる、
と述べました。
と、いうことは?
右と左でその縮み方が違うと
左右の高さが変わってきます。

なので、その筋の緊張を取らずに
骨盤の傾きをえい!と元に戻しても
すぐに元通りに戻ってしまいます。

 

こういう人たちには、筋をほぐし、
ある程度バランスをよくした上で
生活指導をしていきます。

生活指導というと中学校とかを思い出しますが
ここでは日常生活中で思い当たる原因を
全て逆にしてもらいます。

足を逆に組んだり、荷物を逆の手で持ったり。
最初はとても気持ち悪いです!

そりゃそうですよね。

確固たる生活習慣になってしまっているうえに
筋力なんかも完全にアンバランスに
なってしまっているわけですから、
さらにタチが悪いです。

 

当然、簡単に治るわけないんですが、
口を酸っぱくして語り掛けることで
変えようという意識が芽生えてきます。

習慣は簡単には変わらなくても、
意識が少し変化するだけでも大分違うはずです。

 

 

やっと手技編

 

やっとここまでたどり着きました笑

急性腰痛でも、
他の症例と同様に揉みほぐしていきます。
ここで注意しなければならないのが
寝違えの項でも触れたように
患部にあまり触れないことです。

悪ければ悪いほど触れる回数を少なく、
刺激を少なく。

 

急性症状で、炎症を起こしている場合、
血行をよくすると炎症物質が拡散し、
痛みが増します。

なので、マッサージをするという
考え方自体矛盾しているのですが
必要最低限、という気持ちで施術していきます。

患部を触らない施術、不安ですよね?
実際患者さんも
「これで治るのか?」と思うでしょう。

 

しかし正直な話あまりにひどい腰痛は、
治そうとしたらダメです。

経験上何をしても悪化する時期
というのがあります。

治療家としてあるまじき考えである
とは思うのですがあれこれして、
患者さんに余計な負担をかけ、
あろうことか悪化した感じを持たせてしまう
くらいなら何もしない方がマシと思います。

 

自分の中では
「治癒曲線」と「悪化曲線」というのがあって
お互いそれぞれのカーブを築き合っていて、
治癒曲線を何とか悪化より上に
持っていかなくてはならないんです。

ところがあまりに酷い症状の場合、
例え治癒曲線が上昇していっても
悪化の勢いが強すぎて「よくなった」
と感じるところまで辿りつかないのです。

 

そういう時期ですね。
「何をしてもムダ」な時期。
自分の場合、そこで鍼を使うことで
まともに歩いて来られなかった人を歩いて帰す、
ぐらいの状態にはできます。

が、鍼があまり一般的な手法ではないので
また別の機会がありましたらご紹介いたします。

次回は今度こそ!
手技編をお届けします!

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