実践編6-3 急性腰痛に対する手技

殿筋群の施術

腰痛を取り除いていくにあたり、
まず殿筋群を触ります。

具体的に、中・大殿筋、大腿筋膜張筋あたり。
そして坐骨神経の項で取り上げた梨状筋やらの
股関節のインナーマッスルをほぐしていきます。

殿筋は少々刺激してもへっちゃらなので
思い切って押し込んでいきます。

ここは患者さんに遠慮したらいけないところですよ。

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次に下肢を施術していく

殿筋群を一通りほぐしたら
大腿外側・後面を揉んでいきます。

大腿後面は揉むというより指圧していきます。
大腿後面で気を付けることは
前にもご紹介したように
自分と施術部位の位置取りを気を付けて
刺激することです。

真ん中、外側は中間位、
内側は股関節を内旋させて
その状態で真上から真下に垂直に力を入れていきます。

 

なるべく、起始から停止まで
あますとこなく刺激していきます。

そうすることで患者に安心感と満足感の両方を与えます。

 

そして下腿部へ

次に下腿部の施術に入っていきます。

下腿部も押圧の角度が難しいところです。
大概、下腿部を抱える格好で押していく訳ですが
膝関節が屈曲することにより施術面に角度が生じてきます。

「抱えなければいいじゃない?」

と思うかもしれませんが台に置いた下腿部に
上から体重を乗せると、ものすごく痛いです!
なので何か特別な理由がない限りは抱えて施術します。

その、抱えた状態で垂直圧を加えると筋に対し
垂直に圧を加えることができない人が多いです。

イメージ的にはやや引くような感じです。
ですが引く角度が定まらない、
小手先で合わせようとするとこねる感じになる、
など案外と難しいです。

 

あ、ここでまた重要な表現が出てきました!

「小手先でこねると気持ち悪い」

です。

マッサージ施術をする際、
なるべく小さな筋肉を使わず
体重を乗せたり、大きな筋肉を
使い力を入れていく。

例えば指でニギニギしたり、
握力を使ってつまんだりすると
気持ちよくないですね、残念ながら。
くすぐったかったり、効かなかったり。

 

そうやって、いくら力を入れても効かないので
増々力を入れていくことになり、
やがて腱炎、腱鞘炎を引き起こします。

なので、自分は仕事で指を負傷する治療家は
技術が成ってないからだ、
と普段から豪語しているわけです。

まあ、必ずしも未熟だから、
ではないかもしれませんが、
仕事を続けた結果商売道具を負傷し、
休まなければならない、
もしくはまともな施術をできない状態に
なってしまったら元も子もないですよね。

 

プロならそうならない技術を身に付けるべきですよね。

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