発汗でデトックスは嘘?研究で判明した新デトックスとは?

よく、汗をかいて有害物質や老廃物を排出する、
発汗デトックスなどと言いますが
研究の結果そのような効果は殆どない事が
わかってきました。

デトックスは英語では「detox」であり、
元は「detoxification」という単語の略語だそうです。

 

デトックス推進派の言い分は

デトックスは体内に溜まった有害毒素(カドミウム、水銀、ヒ素、アルミニウム、鉛など)を体外に排出することにより、体内浄化を行い健康な身体作りを促進する。

だそうです。

 

それに異論を唱える人によると

まず、現代先進国において
食事その他で体内に摂取される有害物質は
ごくわずかだそう。

 

で、そのわずかな有害物質のうち
発汗で体外に排出される物はと言いますと、

まず、人間の発汗量。
一日のうち、45分の激しい運動を含む場合の
発汗量はおよそ2リットル。

それだけの汗をかいても有害物質は
0.1ナノグラムしか排出されないんですって。

2リットル中の0.1ナノグラムは割合的には
0.02%。
つまり、どんなに頑張って汗をかこうとも
その日に摂取した有害物質のうち
1%も排出できないんですって。

 

そもそも汗の主たる機能は、体温調節。
体にとって有害な物質は肝臓で解毒され
ウ〇コやシ〇コになって排出されます。

ですがデトックスという言葉が流行りだして
およそ10年が過ぎ、様々な研究がなされ
わかってきたこともあるそうなんです。

今回はそんなデトックスに対する
新常識を紹介したいと思います。

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腸に対する新常識。

腸は、有害物質を排出するだけでなく、
全身の健康維持に関する中枢器官
としての働きがあることがわかってきました。

腸内環境が悪化したときに以下のような
メンタル面まで含めた全身の不調に関わります。

  • ストレスに弱くなる
  • 肥満になりやすくなる
  • 子どもの成長やメンタル面に影響
  • 糖尿病や心疾患のリスクアップ
  • 大腸ガン、肝臓ガンのリスクアップ
  • アレルギー発生率が上がる
  • 病原菌に感染しやすくなる

 

そこで、便通を良くするものといえば
食物繊維ですが、その他の働きとして
腸に住む有用菌の餌になることが判明しました。

そしてこれらの菌が作り出す物質が
エネルギー代謝や血糖のコントロールに関わる
ことや、免疫に関わる細胞を刺激して
免疫物質を作ったりすることがわかってきました。

さらに、食物繊維を若い頃から継続的に
摂ることで乳がんのリスクを軽減したり、
粘性の高い食物繊維を摂ることで
食欲を抑制したりすることがわかってきました。

 

食物繊維をガンガン摂ってブリブリ排便すれば
腸内環境は善くなり心身ともに健康になれるということですな!

〇食物繊維が豊富で、糖質の低い食品として

  • キクラゲ
  • てんぐさ
  • ひじき

などがありますがその中で
特におススメなのがヒジキ!

ヒジキはねぇ、スーパーフードですよ。マジで。

  • カルシウムが牛乳の12倍140mg/100g
  • 食物繊維がゴボウの7倍43.3g
  • マグネシウムがアーモンドの2倍620mg/100g
  • 鉄分55mg/100g
  • ビタミンA(レチノール当量)270μg/100g
  • カリウム、βカロテンも豊富
  • 糖質は0g(但し味付けによる)

ひじきだけ食っとけば必要な栄養量のうち
結構な量が摂れるという。スーパーフードでしょ?

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断食について

断食・少食する、今風に言えば
糖質を制限するということでしょうか。
これについても色々な効果があることが判明しています。

こちらは、ダイエットばかりかいろいろな
病気のリスクを下げ、
長寿に関わる遺伝子群(sirtuins)を活性化し
寿命の延長につながる可能性があるという報告があります!

断食状態のときに脂肪を代謝した際に出てくる
ケトン体の主成分はβ-ヒドロキシ酪酸
という物質ですが、これには身体機能や認知能を
高める働きがあることがわかってきています。

また、24時間ほど断食をすると
オートファジー(自食作用)が活性化し、
全身の細胞や組織で再生力が高まり
多くの疾患のリスクを低下させるかもしれないと報告されています。

 

いわば断食は細胞レベルからデトックスする方法だったのです。

言い換えると過食こそが体にとって「毒」であり
断食・少食をすることがまさにそのデトックス法である、と言えますよね。

 

ですが、「断食なんてハラ減ってムリ」
なんて人がほとんどですよね。

 

ではどの程度の断食が必要なのでしょうか。

週1日もしくは2日の断食(通常の25%以下のカロリー)で、平均3~8%体重が減っている。

また、1カ月のうち5日間を
通常の1/3から1/2のカロリーに減らし
3カ月過ごしたところ、ケトン体値が終了時に
3.7倍に上がり、空腹時血糖値やCRPの数値が
下がるといった報告があります。

 

どうですか?思ったよりハードル低いですよね。
これくらいなら、と思った方も多いのではないでしょうか。

さらに、カロリーではなく
糖質を制限することでよりケトン体を
生成しやすくすることができます。
それはまた別の機会に取り上げるとしましょう。

まとめ。

汗をかいて毒素を体外に排出することは
やはりできないようです。

その代わり食物繊維を摂取することで
一番強力な毒素の排出機能である
排便を促すこと。

さらに食事制限をすることで
体内に毒素を入れないようにすること。

そうすることで毒素を
「入れない・溜めない」身体作りができますね。

ただ、両方とも本来の人間の営みからすれば
ごく自然な、当たり前のことですよね。

いつでも加工食品をすきなだけ食べられる
飽食の時代に警鐘が鳴らされている、ということですね。

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