「君の膵臓を食べたい」
東京喰種の外伝か?
と思ったら違うんですね。
ウィキペディアで見てみたらだいぶ切ない
ラブストーリーだそう。
あらすじ見ただけで涙もろくなった中年はあやういっす。
と、まあどうでもいいんですよ。
そんなことは(失敬)。どうせ見ないし。
気になったのは「膵臓は食べられるのか」です。
自分の知識と合わせて見ていきたいと思います。
まずは自分の膵臓の知識を語ります。
自分は、こういうときホントに何も見ないで
語りますからね?間違ってたらゴメンなさい!
まず。
いわゆる経絡、経穴には膵系は存在しません。
なんでかとゆーと膵臓というのは死後、
自身の消化酵素のため自己融解を始めます。
そう、解剖して腹を捌く頃には膵臓は無くなっちゃってたわけですよ!
だから、目に触れない=存在が認知されない。
ので、膵系はないんです。と教わった覚えがあります。
ですが東洋医学において
「膵」の名前は出てきませんがその作用から
脾経の症状としてちゃんと扱っています。
さすが中国4000年の歴史。
では、そんな強力な消化液を持つ膵臓を、
溶ける前に取り出し食べるにはどうすれば良いか。
膵液は、当然のことながら膵臓に蓄えられてます。
では、なんでその状態で溶けないの?
というと活性化してないからです。
膵液は胆汁と混ざったとき、
消化液として活性化し蛋白質、脂肪、炭水化物
を分解します。
ということは?
胆汁と混ざらなければ膵臓は溶けない、
という事になります。合ってる?
ここからは調べました。
胆汁と混ざらなくても、何らかの原因で
膵臓内で活性化することがあるようですね。
そうすることで膵炎が発症します。
自身の膵液で膵臓が傷つき激しい痛みを伴います。
重症の場合融解を始め、死に至ることもあるそうです。
では、膵臓はどれぐらいほっとくと
溶けちゃうのでしょうか?
ありました。
こんな特異なテーマでもちゃんとした論文が。
と、昭和25年!?
これは貴重な物を拝見させていただきました。
それによりますと、膵臓は生体の死後、
温度、湿度などの環境の影響を受けますが
酵素原粒子は徐々に減りはじめ
およそ10時間を境として見られなくなり、
16~20時間で小さくなった細胞が分かれはじめ
30時間で大多数の細胞が著しく減るとともに
胞体の輪郭が不明瞭となり、細胞が互いに分離する。
溶けるわけです。
なので、なるべく10時間以内に腹を割って
取り出すと丸々と張りのある立派な膵臓が取れそうです。
食べる際に膵液が咽喉や食道を通ると思います
が、大丈夫なんでしょうか?
胃切除をした際、膵液が逆流して
逆流性食道炎を引き起こします。
膵液が直はあまり大丈夫そうではないですね。
ですが食べられないほど無茶なことでもなさそうです。
結論。
色々と条件が揃った上で無理すれば
食べられなくもなさそうですが
基本、屍肉は衛生上ヤバいらしいので
食べるならちゃんと食肉加工された肉を食べましょう。
ウシのね。
かなりレアらしいですが、ホルモン専門店等で
「シビレ」とか「グレンス」という名前で
扱っている店もあるようです。
ヒトの膵臓食べる話と思ってた人、いませんよね!?