人類の進化?潜り続けて海洋生物に進化するって本当?

生物は、周囲の環境に適応し
身体の生理機能や形態を変化させます。

その獲得した変化は遺伝するのか?

基本的には遺伝しない、とされていますが
そうなると生命の進化そのものが無かったことになっちゃいますよね。

最近、無呼吸潜水で驚くべき能力を発揮する
民族に共通した身体的・遺伝的な
特徴があることが発見されました。

ということは?
「進化が遺伝されている」
ということです!

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高地順応と水中順応

よく、マラソン選手などで高地の民族を
連れてきて走らせることがありますね。

これは高地の人々が酸素運搬能力に
優れているからですよね。

ただ、この場合先祖代々受け継がれたとも
言えるし生まれてから後天的に身に付いた、とも言えます。

 

同じような例として水中が挙げられます。

突然ですが皆さん、水の中で息ができますか?
ちなみに僕はできません!

世の中にはフリーダイビングという
競技がありますが、人間が無呼吸でいられる
時間は10分程度、深さの限界は200mとされています。

海洋民族

東南アジアの国々を国境を越えて移動する、
サマ・バジャウ族という海洋民族がいます。

彼らは子供の頃から海に潜り、
魚介類を捕って生活していて、
深さ70mまで平気で潜り、
海中で13分も潜水することができるそうです。

彼らは角膜や瞳孔を変化させ、
脾臓が遺伝的に大きく進化していることが
最近の研究でわかったそうです。

これは同じ地域に住み、
ダイビングをほとんどしない民族と比べて
明らかに違う数値ですが、
同じサマ・バジャウ族の中で海に潜らない人
の数値は潜る人の数値と似た傾向にあるそうです。

つまり生まれながらにして、
遺伝的に身体的特徴を備えている、ということです!

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ところで、脾臓ってなあに?

脾臓の働きは、人間では出生までの造血機能、
出生してからは免疫機能、血液の貯蔵
といったものがあります。

そして、潜水時のように身体の組織が
急に酸素を要求してきた場合に
脾臓に蓄えられた血液を供給することもあるそうです。

さらに、甲状腺ホルモンが脾臓の大きさに関わることもわかってきています。

 

ところで、アザラシやアシカなど
海棲哺乳類の脾臓は大きく進化し、
体重の4〜14%も占めるようになりました。

ちなみに人類の脾臓は体重比で0.1〜0.5%
ほどしかありません。

そのため、彼らは1時間以上も潜水し、
1000mもの深さまで潜ることができるのです。

ヒトの場合、深く潜水した時に脾臓を収縮させ
血液を放出しますが、海生哺乳類は
元々脾臓に大量の血液を溜め込んでいるため
収縮の度合いも少なくて済むそうです。

まとめ。

人間と海生哺乳類、比べることが
そもそも間違っているかもしれませんが
姿形以外では脾臓の大きさと
それを取り巻く動静脈の仕組みが大きく異なります。

ただ、海洋民族の例にもあるように、
長い時間、それこそ何万年という期間
同じ環境が続けばクジラやアザラシのような
潜水能力を獲得するかもしれない、ということです!

 

200万年前まで生息した人類の起源と言われる
アウストラロピテクスの脳が500g程
だったのに対し現代人の男性の脳はおよそ
3倍の1400g。

人間の文明が始まったのが約6000年前
として実に199万年以上かけて進化してきたわけですね。

というわけで、我々人類もあと
何万年と言わず200万年ぐらいすれば
海の中で生活できるようになるかもしれませんね!

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