先日、オーストラリアの川で体長4.7mの、
現在までオーストラリアで捕獲された中では
最大級のイリエワニが捕獲されました。
4.7mってスゴイですよね。
しかしこれは捕獲された個体の中での話で
実際には7mに及ぶ大型のものもいるとか。
7mってのは具体的にはマイクロバスと
同じぐらいの長さ、
縦にすると3階の床ぐらいまでの高さなので
その大きさが計り知れます。
その巨大生物が割と人間の身近に棲息している
ってすごいことですよね。
今回はその巨大生物が
我々の近くでどのように暮らしているのか、
見てみましょう。
イリエワニとは?
イリエワニはクロコダイル科クロコダイル属
に分類されるワニの一種。
爬虫類の中では最大級の一種であり、
平均的な全長は4m、体重450kgで、
大型の個体は7m近くになります。
口は下顎の第1歯が上顎の先端を貫通します。
つまり、下の歯が巨大なため
上アゴを貫くわけですね。
セイウチといい、もっと器用に
進化できなかったんですかね。色は緑褐色。
水かきは前足のは小さく 、後ろ足のは大きい。
主に汽水域に生息しマングローブ林を
好みますが、地域によっては淡水域にも生息します。
海水への耐性が強く、海流に乗って
島から島へと移動することもあります。
結果、インド・ベトナムから
オーストラリア北部、東はカロリン諸島まで
という広い範囲に分布することになります。
ちなみに我らが日本でも、
奄美大島、西表島、八丈島などで
漂着(生死不明)例があるそーです。
食性は動物食で魚から鳥、人間まで
様々な物を捕食します。
ワニの中でも特に攻撃的な性質であり
顎の噛む力は同種中で最大級とも言われていて
その攻撃性と貪欲さからしばしば
「人食いワニ」と呼ばれます。
その噛む力は1トンを超え、
尻尾も自身の身体をジャンプさせる程の力で
攻撃に使っても人間を即死させる程の威力。
さらに、短い手足ですが陸上での走行性能も
すさまじく、時速60kmで走る種もいるそう。
逆に口を開ける力は大したことはなく、
口だけならばロープでも簡単に拘束できるそう。
また、爬虫類としては知能が高く
同種族間でコミュニケーションしたり、
爬虫類の中では最も社会性がある生物とされています。
そんな暴れん坊ですがワニ革のバッグ
にされたりと乱獲され生息数は減少していて
保護の対象となっています。
ギネス記録は6.17m、1t。
現在、捕獲され飼育されていた大型記録は
体長6.17m、体重1.075トン。
フィリピン・ミンダナオ島で捕獲された
「ロロン」と名付けられた個体。
ちなみにロロンとはワニ捕り名人の名前で、
このワニの捕獲に関与したかどうかは不明。
このロロン、12歳の少女を頭だけにし、
さらに農民を2人食べたとされ、
まさに「人食いワニ」の名に相応しいワニ。
ですがロロンはすでに亡くなられており、
ワニは長く生きれば生きる程大きくなるという
特徴から飼っていればもっと大きくなる
のではないか、と期待されましたが応えられなかったようです。
ちなみにギネスに載っている世界最大のワニは
インドに住むイリエワニのカリアさんで、
全長は7m超、体重は2トンを超えると言われています。
さらにオーストラリアには射殺されましたが
8.6mというトンデモな大きさのイリエワニの
記録も残っています。
長生きすれば大きくなると記述しましたが
ワニは長寿な生き物で60~100年程生きるそーです。
まとめ。
ワニは中生代白亜紀
(1億4500万年前~6600万年前)から
姿をほとんど変えずに現代まで生き残る
まさに恐竜なんです。
コモドドラゴンやイグアナも
恐竜っぽいですけど、あっちは小さいですからね。
1億年もの間生き抜いてきた
強靭な身体と生き抜くための知能を
以てしても人間の駆使する武器には勝てず
個体数を減らしています。
共に地球に住む生き物として、
この最後の恐竜がいつまでも在ることを願います。