下肢後面の施術を一通りしました。
続いて内側の施術に移っていきます。
下肢内側の施術に際して
いくつか注意点があります。
陰経と陽経とは?
まず、体の外側、後面はいわゆる
「陽経」と言われるツボがあるところで、
陽の当たるところ=外側=外敵や
その他強い刺激にさらされやすいところです。
それに対し内側は「陰経」と呼ばれます。
これは文字通り陰=内側=刺激にさらされる事の
少ない柔らかいところですので
すこぶる刺激に弱く、施術の影響を受けやすい、と言えます。
施術の影響を受けやすい、というと
「効きそうじゃないか」
と思いますが、ここでいう影響は
どちらかというと悪い影響でして、
具体的には以前にも触れた内出血しやすい、
とか打撲したような揉み返しとか、です。
悪いでしょ。
さらに自分は、ですが下肢内側は主に
四指を使い施術していきます。
母指以外の指。
総じて細いですよね?
細いということは圧力が高くなる。
ケガをする確率が高くなる、と。
それだけ見ると触れない方がいいんじゃないの?
と思いますがそれを差し引いても
補って余りある効果を得られます。
大腿部内側の具体的な施術
下肢内側、まずは内転筋群です。
「筋群」としたのは自分が具体的に
どの筋を刺激しているのか、
をあまり考えずにしているから
(知らないとは言ってない)で、
それほど細かく筋を捉えてする必要がない、
と思っています。
ピンポイントに捉えすぎると返って前述のような
「やりすぎ」な状態に陥る可能性が高い、と思っています。
そこを四指で押していくわけですが
四指で押す場合、
鋭くならないように指頭を使うのは避けます。
そして指を閉じヒレのような形を作り
なるべく指腹の広い面を当てるように押していきます。
そのまま直圧をかけてみたり、
自分は捉えた筋を麺棒にするようなイメージで
それを転がすような感じで揉捏していきます。
わかりづらいかな?
そこで大抵の患者さんは痛がります。
患者さんの反応を見ながら会話して、
最適な刺激量を判断していってください。
くれぐれも!口を酸っぱくしていいますが
やりすぎないように注意してくださいね!
下腿内側の施術
続いて下腿部の内側に移っていきます。
下腿部内側は四指・指頭を用いて施術します。
今度は脛骨の後ろ側に
指頭を食い込ませるようにつまんでいきます。
ここであまりギュ~っと
食い込ませていくと痛いので、キュッキュッと
小気味よく次々つまんでいきます。
そのまま足部まで下がっていき、
然谷あたりをぐっと押し込んでいき、
最後に踵骨をつまむような形で僕参、太鐘を
刺激します。
足部の経穴は、遠慮せずにガンガン押してやると
良いと思います。