実践編6-6 急性腰痛における陰経と陽経の考え方

下肢後面の施術を一通りしました。
続いて内側の施術に移っていきます。

下肢内側の施術に際して
いくつか注意点があります。

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陰経と陽経とは?

 

まず、体の外側、後面はいわゆる
「陽経」と言われるツボがあるところで、
陽の当たるところ=外側=外敵や
その他強い刺激にさらされやすいところです。

それに対し内側は「陰経」と呼ばれます。
これは文字通り陰=内側=刺激にさらされる事の
少ない柔らかいところですので
すこぶる刺激に弱く、施術の影響を受けやすい、と言えます。

施術の影響を受けやすい、というと
「効きそうじゃないか」
と思いますが、ここでいう影響は
どちらかというと悪い影響でして、
具体的には以前にも触れた内出血しやすい、
とか打撲したような揉み返しとか、です。

悪いでしょ。

さらに自分は、ですが下肢内側は主に
四指を使い施術していきます。
母指以外の指。
総じて細いですよね?

細いということは圧力が高くなる。
ケガをする確率が高くなる、と。

それだけ見ると触れない方がいいんじゃないの?
と思いますがそれを差し引いても
補って余りある効果を得られます。

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大腿部内側の具体的な施術

 

下肢内側、まずは内転筋群です。

「筋群」としたのは自分が具体的に
どの筋を刺激しているのか、
をあまり考えずにしているから
(知らないとは言ってない)で、
それほど細かく筋を捉えてする必要がない、
と思っています。

 

ピンポイントに捉えすぎると返って前述のような
「やりすぎ」な状態に陥る可能性が高い、と思っています。

そこを四指で押していくわけですが
四指で押す場合、
鋭くならないように指頭を使うのは避けます。

そして指を閉じヒレのような形を作り
なるべく指腹の広い面を当てるように押していきます。

そのまま直圧をかけてみたり、
自分は捉えた筋を麺棒にするようなイメージで
それを転がすような感じで揉捏していきます。
わかりづらいかな?

そこで大抵の患者さんは痛がります。
患者さんの反応を見ながら会話して、
最適な刺激量を判断していってください。

くれぐれも!口を酸っぱくしていいますが
やりすぎないように注意してくださいね!

下腿内側の施術

 

続いて下腿部の内側に移っていきます。

下腿部内側は四指・指頭を用いて施術します。

今度は脛骨の後ろ側に
指頭を食い込ませるようにつまんでいきます。
ここであまりギュ~っと
食い込ませていくと痛いので、キュッキュッと
小気味よく次々つまんでいきます。

そのまま足部まで下がっていき、
然谷あたりをぐっと押し込んでいき、
最後に踵骨をつまむような形で僕参、太鐘を
刺激します。

足部の経穴は、遠慮せずにガンガン押してやると
良いと思います。

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